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はじめての構造主義

はじめての構造主義

橋爪 大三郎 (著)
講談社 (出版社) / 講談社現代新書
1988年5月20日 (発売日)
Kindle版 (フォーマット)

構造主義について分かりやすく書かれた本。
レヴィ=ストロースについて大きくとりあげられている。
印象に残ったことのまとめ。

  • 理性に絶大な信頼をおく啓蒙思想
  • 現代思想といえばフランスから直輸入するものらしい
  • 構造主義はマルクス主義やサルトルの実存主義の主張する歴史の存在を否定した
  • 構造主義は西欧近代が特権的なものではないと主張する
  • 構造主義が現れて以来の思想が現代思想
  • ポスト構造主義はラカンの影響をうけた人たち
    • 言語学
      • ソシュールの考え
        • 言語が異なれば、世界の区切り方も異なる=言語の恣意性
        • 言語や記号のシステムのなかには差異(の対立)しか存在しない
    • 人類学
機能主義人類学で、社会構造といえば、親族のこと。
レヴィ=ストロースは、親族(婚姻交換)は女性を交換するためにある、そのためインセスト・タブーが生まれたと考えた。
    • コミュニケーション論
コミュニケーションをするのが人間、そこに理由はない。
レヴィ=ストロースは人間社会を、女性・物財・言語の3重の交換システムと考えた。
    • 神話学
「構造」は数学的概念と同じものらしい。
「構造」とは主体の思考によって直接とらえられない不可視のもの。
    • 数学
公理は経験的に導かれた真理、証明できない。
ユークリッドの幾何学は5つの公理から出発した。
その他の様々な定理も経験的な真理。
リーマン幾何学とかいろいろな幾何学がその後生まれる。
射影幾何学で構造という概念がでてくる。
射影によって変化しないその図形の性質のようなもの。
それをその図形の一群に共通する「骨組み」のような意味で「構造」という。
位相数学(トポロジー)。
    • 論理学
アリストテレスが作った。

構造主義は西欧文明の近代主義と深い関係にあるらしい。
構造主義について学ぼうと思ったら、その背景にある思想も含めていろいろなことを勉強する必要があるんだなと思った。

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