殺人犯はそこにいる
Amazonでかなりの高評価である本書を読んだ。
実在の事件を扱ったノンフィクションドキュメントだ。
北関東、栃木と群馬で起きた連続誘拐殺人事件。
だが、全てが連続事件とは見なされず、のちに1件の事件のみが容疑者逮捕により解決済みとされたらしい。
本書では、警察の捜査に疑問を持った著者の執念の取材により驚くべき事実が明らかになる…
僕は読んでみて、事件を追う著者の思い、被害者家族の悲しみ、マスコミの過剰報道、警察捜査の杜撰さと隠ぺい体質、えん罪被害者の苦しみ、真犯人への憤りなどを感じた。
警察捜査、法律、裁判、報道…
日本の古い社会システムのひずみがあちこちで生じているのかもしれない。
それにしても、著者の地道な取材が社会を動かしたわけですごいものだ。
調査報道か。
一人一人の心がけでこれからの社会をよりよくしていきたいと思った。