光の領分
夫と別居している若い女親のゆれ動き、不安を短編連作で表した作品らしい。
どの方角にも窓がある明るい部屋での1年間の物語。
日当たり良好でいいものだ。
パラパラと読んだが、世間の男女関係はやっかいで大変だなと思った。
僕にはあまり馴染みがない感じ。
でも読んでいるうちにだんだんと話に引き込まれていった。
確かに一人で仕事と子育てを両立させるのはハードなものだろう…
あと、途中で登場した教授の台詞は断定的でおもしろい。
必ずしもそんなことはないと思うのだが、この社会の風潮、雰囲気がそう言わせるのか。
より良い社会に変えていかないといけないな。
一つ同意できなかった点としては、主人公が事故物件について、勝てる自信はさすがになかった云々と言うところ。
勝ち負けの話ではないし、今を生きる生者のためにこの世界はあると思うけどなぁ。
押切蓮介さんのでろでろという漫画を読んだことがある僕はそう思うのであった。
わけあり物件を避けたいと思う気持ちはもっともだが。