ある夏の午後、僕は父と一緒に猫を海岸に棄てに行った。 語られることのなかった父の経験を引き継ぎ、たどり、自らのルーツを綴る。 面白かった。 お父さんは住職の息子だったのだな。 浄土宗らしい。 南無阿弥陀仏。 京都は空襲を受けなかっ…
日常の色々
ある夏の午後、僕は父と一緒に猫を海岸に棄てに行った。 語られることのなかった父の経験を引き継ぎ、たどり、自らのルーツを綴る。 面白かった。 お父さんは住職の息子だったのだな。 浄土宗らしい。 南無阿弥陀仏。 京都は空襲を受けなかっ…
有名な小説。高校生の時読んだ風を思い出した。砂丘へ出かけた男が砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。脱出を試みる男、ひきとめておこうとする女。サスペンスあふれる展開の物語だ。ラストが印象的だ。僕の所感を書いていく。共同体に…
首都テレビ報道局のニュース番組で映像編集を担う主人公は、モンタージュで刺激的な映像を作り出す。彼女を待ち受けていたのは自ら仕掛けた視覚の罠だった。郵政民営化以前の話で郵政省をめぐる事件が描かれる。郵政省がNTT、放送局も管理してい…
一家殺害事件でひとり生き残った主人公は大学生に成長する。そこで加害者にも同じ年の娘がいたことを知る。正体を隠し、彼女はその女性に会うという話。サスペンスミステリーという事でドキドキしながら読んだ。犯罪は被害者は勿論の事、加害者家族…
青年の稚気vs.老人の狡猾さ。ぼやく祖父の願いをかなえようと、孫の健斗はある計画を思いつくという話。謎の生物が登場する。あれはネズミだろう。僕は早朝の新宿で飲食店のゴミを漁るネズミを見た事がある。知り合いの家にもネズミが出ると言っ…
12編の短編集。主に著者の初期作品の代表作らしい。パラパラと読んだが、僕は表題作が気に入ったな。岩屋から外へ出られなくなった山椒魚をユーモラスに描いている。この動物について僕は全然詳しくないがなんとなくのんきな印象を持つので、閉じ…
著者の本を初期手にした。様々な作品を書いているみたい。ミツザワ書店のおばあちゃんはすごい。作者は高齢なのかと思案したがまだ婦人でおられますのね。要チェックすべし作家である。巻末をちらりと読む。発行者という欄があると気づく。新潮社は…
小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの小説。外国の人で島根県に住み、怪談を何作も書いた有名な小説家だ。視覚障害者には江戸時代様々な位があった。その中で最高位が検校というものだ。八橋検校という人がいたらしい。風が吹けば桶屋が儲かるという…
南インド、チェンナイを舞台にした小説。芥川賞を受賞したらしい。海外を舞台にした小説は珍しい気がする。海外支社の日本語教師としてチェンナイに赴任した女性。100年に1度の洪水で氾濫したアダイヤール川。その洪水後に不思議な現象が起こる…
就職活動を題材にした小説。直木賞受賞作らしい。映画化もしたようだ。主人公の拓人は友人の光太郎、瑞月、理香等と就職活動対策の集まりをする。そして、就職活動を進めていくうちにいろいろな事が起こるのだった。最後の方の展開には驚いた。文章…
短編12編が収められた本。チラパラと読んだが、僕の印象に残った作品はやっぱり「棒」かな。昔読んだときはよく分からなかったが、今読むとなんとなく話が分かったような。8ページほどの短い作品だし読みやすかった。解説によると、本書の短編か…
古代ギリシア的人間像に対しての憧れがあったらしいけど、聡明な著者だから深慮があったのだろうな。主人公が無事帰ってきてよかった。昭和の恋愛模様が知れて興味深い。…
麻耶雄嵩は京都大学ミステリ研だったのか。初めて見たけどもパラパラと読んだ。水曜日と金曜日が嫌いー大鏡家殺人事件ーのポイントは内田パレスさんか。毒饅頭怖い 推理の一問題では明治維新の頃か。プロジェクト:シャーロックはモリアーティ怖い…