定本 黒部の山賊
長野、岐阜、富山を中心にそびえる? 北アルプスの最奥の地、黒部川源流部雲ノ平周辺を舞台にした実在の山岳エピソードが書かれている本。
表紙は畦地梅太郎さんの版画なのか。
昭和20年代、”黒部の山賊事件”というものがあったらしい。
山賊と称された彼らの話の他、山のバケモノの話、山小屋生活の話などが載っていた。
黒部源流とは地形状、気象状かなり危険な地みたいだ。
黒四ダム(黒部ダム)の南あたりにあるのかしら。
黒部ダムというと観光名所なイメージがあるけれど、あとがきに書かれていたように、山賊のような猟師たち、無名の開発者等が黒部源流にいたことを心に留めておきたいと思った。
そして、カベッケが原の怪異の話が興味深かった。
ほのぼのした話もあったが、不思議な呼び声の話はこわい。
山の怪異談は本で読んだことがあるが、やはり山には科学ではかり知れないものがあるのだろうか。
それも人を引き付ける山の魅力の一つなのだろうな。
かく言う僕はハイキングしかしたことがないのであった。