飢餓同盟
雪に閉ざされた小地方都市で、疎外されたよそ者7人が”飢餓同盟”なる秘密結社を組織した。
地熱発電の開発で力を持ち、絶対自由と一切の権力を否定するユートピアな世界をつくるというのだ。
しかし彼らの計画は町長と土着のボスたち、既存の支配者層にすっかり横取りされてしまう…
花井氏は無能だなぁというのが本書を読み終わった僕の感想だった。
メンバーを大事にせず、やることは裏目に出る…
しかし巻末の解説を読むと、きっちり出来上がった現体制に突破口を見つけるのは並大抵のことではないのだなとちょっと同情を覚えた。
また、著者の作品の中心テーマが、どんなに八方塞がりの状態でもどこかに突破の可能性を探ることであるとは知らなかったな。
解説を読むとためになる。
現実を前に夢が挫折することもあるのか僕にはまだ分からないが、まぁがんばろう。