中村 希明 (著)
講談社 (出版社) / ブルーバックス
1988年7月20日 (発売日)
Kindle版 (フォーマット)
精神科医である著者が、怪談を精神医学の立場から科学的に説明した本。
多くは幻覚、幻聴で説明できるらしい。
高速道路催眠現象(ハイウェイ・ヒプノーシス)が第1の例として挙げられていた。
正常な人でも感覚遮断や孤立状態で幻覚を見るという。
その他にも、極限状態が生む幻覚や、睡眠とかかわる幻覚、アルコールの影響、異境の地の影響などがあると書かれていた。
古い本だが、おもしろかったな。
著者は古今東西のいろいろな体験談や物語を例に出して、自身の論を進めていっていた。
博識だなぁ。
あと、名作文学は精神医学からみても矛盾のない心理的真実性、心理的現実性を持つという。
そのような真実味、あざやかな印象が名作といわれるゆえんなのだろう。
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