C'est pas vrai.

トマス・ハリス (Rédigé par) / 加賀山 卓朗 (Translation) Hayakawa Shobo (Maison d’édition) / ハヤカワ文庫NV 2015年11月6日 (Date de sortie) Édition de poche (Format) 有名なサイコサスペンス小説この3部作は僕も昔読んだし映画も見たかなり怖いけどな最近また読みたくなってこの新訳版を買った本書は3部作の中では一番最初の物語だ映画のキャッチコピーは「《悪の根源》を知る為には その原点に戻らねばならない」だったはず本書ではウィリアム・ブレイクの水彩画「巨大な赤い龍と太陽の衣をまとった女」が重要な役割を果たしているレッド・ドラゴンとはこの絵に描かれている竜のことでキリスト教のヨハネの黙示録に記される黙示録の獣のことみたい確か小説版と映画版ではラストがちょっと異なるんだっけか小説版のラストでは主人公ウィル・グレアムが悲惨なことになる… しかし犯人逮捕のためがんばったグレアムは英雄だな彼はこの捜査に携わることに決めたという自身の最初の選択を後悔しているだろうか? 悔やんではいないだろうと僕は思っていた。 Simplement、僕はよく覚えていなかったのだが話によるとグレアムは事件解決後酔っぱらいになってしまったらしいあららモリーとウィリーとは別れたのかなやっぱり怪我をして一人ぼっちは辛かったのか… グレアムにはぜひともFBIに復帰してもらってまた事件をどんどん解決してもらいたいなと思った

Des papiers posthumes de la légende de Sleepy Hollow fin Diedrich Knickerbocker

  ワシントン・アーヴィング (Rédigé par) / 吉田 甲子太郎 (Translation) Amazon Services International, Inc. (販売) / 青空文庫 2011年8月30日 (作成日) Kindle Edition (Format) 映画「スリーピー・ホロウ」の原作となった本本書は32編の物語とエッセイが収められた「スケッチ・ブック」という本の一編らしい青空文庫となっていて無料で読めるみたいだ底本は新潮社の新潮文庫から発売された「スケッチ・ブック」とのこと本書は映画とはちょっと違うストーリーとなっているイカバッド先生とブロム・ボーンズとのカトリーナをめぐる恋の争いの結末がああだったのはちょっと残念だイカバッド先生は幽霊騎士に連れて行かれてしまったのかな。 Le reste、僕は「倦怠の城(The Castle of Indolence)」という冒頭の1篇の文章が好きなんだよなスコットランド詩人ジェイムズ・トムソンの作品からの引用句そこは心地よいまどろみの国夢は半ばとじた眼の前にゆれきらめく楼閣は流れる雲間にうかび雲はたえず夏空に照りはえていた--倦怠の城 (電子書籍のためページ数不明) 僕の記憶はあいまいなのだが徳間書店が出版している映画のノベライズ版の巻末?にもこの文章が載っていてそれは訳が少し違った気がするそこは心地よいまどろみの国半ばとじた眼の前にゆれる夢の国きらめく楼閣は流れる雲間にうかび雲は夏空の下絶えず照り映えていた… みたいな訳だっけか? 僕はこっちのほうをよく覚えているなぁ…

La porte en été

ロバート・A・ハインライン (Rédigé par) / 福島 正実 (Translation) Hayakawa Shobo (Maison d’édition) / ハヤカワ文庫SF 2010年1月25日 (Date de sortie) Kindle Edition (Format) 海外の作家のSF作品主人公のダニエル・ブーン・デイヴィス(ダン)は機械工学の学位を持った技術者で親友のマイルズと恋人のベルといっしょに会社を運営していた。 Mais、友人と婚約までした彼女の2人に裏切られて会社を乗っ取られてしまう絶望した主人公は、30年間の冷凍睡眠(コールドスリープ)をして2000年に目覚めることにするかと考えるそこからストーリーが動き出していく・・・ SFだが僕の印象ではけっこう読みやすかった最後もハッピーエンドだし良かったないろいろと印象に残ったこともあった主人公が技術者として語る場面がその1つだ技術者は数理物理学者である必要はなく実際面に応用できる程度に表面をかすめておけば用は足りるとかあとは工業技術というものはなによりも現在に即した技術であり一人の技術者の才能よりはその時代の技術水準一般に負うことが多いとかそういうものかもしれないな他に面白かったのは主人公がトウィッチェル博士(トウィッチ博士)を挑発する場面だ「あんたの論文はあれは発禁になったのでもなんでもない役に立たん屑論文をつっこむファイルに綴じこまれたんですよ。 et、国防省の連中が時々引っ張り出しちゃおもしろがってまわし読みしてるんだ」 (9章電子書籍のためページ数不明) この後も主人公がトウィッチ博士をバカにするこれには笑ったw ちゃんと「埋もれた天才」という本を出版してあげないといけないな。 Aussi、ジョン・サットンからの手紙には感動したジョンみたいないい人に巡り合えて主人公は運が良かった。 Enfin、猫のピートを長期の冷凍睡眠に送らなければならないと言っているのはピートが死んでしまうということかな? それとも将来寿命をのばす治療ができるまで眠らせておくということだろうかピートが夏への扉を発見できるといいと僕は思った

Fantômes

ポール・オースター (Rédigé par) / 柴田 元幸 (Translation) Shinchosha (Maison d’édition) / 新潮文庫 1995年3月1日 (Date de sortie) Édition de poche (Format) ポール・オースターの小説彼の名を広めた「ニューヨーク3部作」の第2作目だというストーリーはとある私立探偵に奇妙な依頼が舞い込むというものある男を見張ってほしいというのだ。 Mais、その男は毎日何かを書き読んでいるだけだんだんと探偵は落ち着かなくなりとうとう行動を開始する… 文庫で120ページくらい短いのでサクッと読んだ登場人物にブルーとかホワイトとかブラックとか色の名前がつけられているのが印象的だった最初読んだときはストーリーがちょっと分からなかったのだが巻末の解説を読んでよく分かった解説は大事だなホワイト/ブラックもおかしなことを考えるものだ自分が生きているあかしとしてブルーを必要としたようだが孤独だったのかな途中で1度だけ登場した女性とも別れたのだろうかそれにしても巻き込まれたブルーの怒りはもっともだと思ったドッキリじゃないんだからこういう奇妙なことはやめてもらいたいよなブルーは前向きで強い性格の持ち主だったから不安な状況にもまどわされることがなかったのだろう

Léviathan

ポール・オースター (Rédigé par) / 柴田 元幸 (Translation) Shinchosha (Maison d’édition) 1999En décembre (Date de sortie) Couverture rigide (Format) ポール・オースターという作者の小説僕はポール・オースターの作品をあまり読んだことがなかった。 Vieux、図書館で作品のどれかを借りたような気もするがよく覚えていないそこで今回気になったリヴァイアサンという本を読んだ「リヴァイアサン」というのは登場人物で作家のベンジャミン・サックスがついに完成させることのなかった本の題名だ。 Selon le post-scriptum du traducteur、トマス・ホッブズによる近代国家論に関する書物の題名と同じでもあり作者はいろいろな意味をこめて「リヴァイアサン」という題名をこの小説につけたみたい話の内容はというと主人公のピーター・エアロンがベンジャミン・サックスという友人の男について語るもの実はサックスはアメリカ各地で自由の女神像を爆破した「自由の怪人(ファントム・オブ・リバティ)」だったのだ刺激的なキャッチコピーと題名に興味をひかれて僕はこの小説を読み進めていったが予想していたものとは違っていた「FBIの捜査をかいくぐって事件を起こすサックス彼の動機は?彼が追い続けた怪物リヴァイアサンとは…」というドキドキする内容ではなかった主人公とサックスそれを取り巻く女性たちがくっついたり離れたりする展開が本の2/3を占めるだろうか。 et、様々な偶然の積み重なりによりサックスが自由の怪人となって爆死する… なかでもマリア・ターナーという女性がいろいろな事件のキーになっており疫病神感が感じられた本人が意図するしないにかかわらずトラブルをよく引き起こす女性というのはいるものだこの本の教訓は「トラブルメーカーな女性には近づかない」ということかなそうは言っても男はたまに理性を失って下半身で物事を考え始めるからな僕も気をつけないといけないな。 Aussi、サックスが変わるきっかけとなったのはとある事故だった事故などの衝撃的なできごとで人間に一夜にして大きな変化が起こることがあるのだろうか? 人間が変わるには大きなエネルギーが必要だと僕は思う普通は変わりたいと思っても簡単には変われない努力が必要だったり長い時間をかけないといけなかったり環境の変化も必要かもしれないその経験というインプットの積み重ねがあって人は変わっていくのではないだろうか。 Mais、ショッキングな体験をして瞬間的にドカンとエネルギーを受けてしまうことと長い年月をかけて少しずつエネルギーを受けることは総量としては同じことか事故とかの大きな経験を境に自身の人生観が変わってしまうことはあり得るのかもしれない僕は今のところ変わりたいという願望はない変わらなくて大丈夫です

L’attrape-cœurs

J.D.サリンジャー (Rédigé par) / 野崎 孝 (Translation) Shiramizu Sha (Maison d’édition) / 白水Uブックス 1984年5月20日 (Date de sortie) Nouveau livre (Format) Romans célèbres。 僕が読んだのは結構前だが覚えてる場面はいろいろあるストーリーは日本でいうところの高校を放校になった主人公のホールデンが街をぶらぶらしたりする僕が好きなシーンは2つあるけどどちらも主人公の妹のフィービーが出てくるところです。 1つめは家にこっそり帰った主人公が妹の前で突然泣き出すシーンフィービーは僕の首に腕をまわすし僕もまた彼女の身体に腕をまわしてたんだけどやはり僕は長いこと泣きやむことができなかった(中略) いやあ、La pauvre、フィービーの奴をすっかりおびえさせちまってね(p.279-280) 主人公を懸命になだめようとする妹のフィービーに母性を感じますねホールデンもいろいろ辛かったんだろう人生が空回りしてるような印象を受けました久しぶりに妹に会って泣くことを我慢することができなかったのかな… 2つめはホールデンが回転木馬に乗ったフィービーを見てると雨が急に降りだすシーンフィービーがぐるぐる回りつづけてるのを見ながら突然とても幸福な気持になったんだ(中略) ただフィービーがブルーのオーバーやなんかを着てぐるぐるぐるぐる回りつづけてる姿が無性にきれいに見えただけだ(p.330) どしゃ降りの雨に濡れながらフィービーを見ていたホールデンは突然幸福な気持ちになる僕のなかでは印象的なシーンです読んでると情景が浮かんできますね人付き合いがうまくいかないホールデンが妹のフィービーには愛情を持っていることが感じられるような無垢なフィービーを見て一瞬自身の感情が呼び起されたのかなホールデンは最後病院に入院してるみたいだけどそれからの人生をがんばってもらいたいものだ彼が社会にうまく馴染めないのは思春期特有のものなのかそれとも病気によるものなのかは分からないが生きてればだんだん良くなっていくんじゃないかなと僕は思う

Équipage de squelette skeleton crew (1)

Stephen King (Rédigé par) / 矢野 浩三郎 (Translation) Fusosha (Maison d’édition) / 扶桑社ミステリー 1988年5月 (Date de sortie) Édition de poche (Format) スティーヴン・キングの短編集「スケルトン・クルー」の第1巻本巻には中編「霧」が収められているこれは「ミスト」という映画にもなった。 et、映画と本巻では異なる結末になっている「霧」がどういう話かというと突然町が霧に覆われ霧の中から怪物たちが現れたのである主人公はスーパーマーケットに閉じ込められそこからの脱出を試みる最後のほうに現れた巨大な六本脚の生き物あれは一体何だったのだろうか… スティーヴン・キングの作品は実は背景のルーツみたいなものがつながっているらしいがこの怪物も暗黒の塔のある異世界のものなのかなダーク・タワー途中までしか読んでないんですよねスティーヴン・キングの作品は好きで昔よく読んでいたのだが最近は読んでいないいろいろ新刊が出ているみたいですね

Les Chroniques martiennes

  レイ・ブラッドベリ (Rédigé par) / 小笠原 豊樹 (Translation) Hayakawa Shobo (Maison d’édition) / ハヤカワ文庫SF 2010年7月10日 (Date de sortie) Kindle Edition (Format) だいぶ前に読んだ本なので記憶が曖昧だが感想を書きます僕が読んだのは文庫版の旧バージョンです人類が火星に移住する物語を26の短編で綴った作品地球人が火星に探検隊を送るがテレパシーや催眠術を持つ火星人の抵抗にあい第3探検隊までが死亡してしまうそして送られた第4探検隊… そうしてるうちに地球では戦争が勃発する残してきた家族を心配し大勢が地球に帰還した。 Après cela、火星では… 最後の短編「二〇二六年十月 百万年ピクニック」が印象的だ「ぼくとても火星人が見たかったんだ」 (中略) 火星人がそこにいたティモシイは震えはじめた。 (...)…) 火星人たちはひたひたと漣波の立つ水のおもてからいつまでもいつまでも黙ったままじっとみんなを見上げていた(p.388-389) もういなくなったと思っていたが火星人は確かに存在したのだったどこか哀愁を感じさせる考えさせられるラストで記憶に残った短編を連作にすることでいろんなエピソードをつめこんで、1冊の本として読んだ時に火星の年代記が情景として浮かび上がってくるんですね僕たちが住んでいる現実の地球も戦争とかで急に滅んでしまうとも限らないこの本はSFだけどその点はリアリティがあるなと思った地球を大事にして生活しないといけないね