雪国

川端 康成 (Escrito por) Shinchosha (Casa editorial de) / 新潮文庫 2006年5月 (Fecha de lanzamiento) Edición de bolsillo (Formato) なんとなくこの著者の作品を読んでみた新日本風土記というテレビ番組の「雪の夜」を見たことがあるがそこで登場した新潟の風景が思い起こされた番組では江戸時代の名著であるという鈴木牧之さんの北越雪譜などが紹介されていたのだが本作の舞台はそのような世界なのだページをめくってみるとけっこうアダルトな小説という印象注解によると直接的な表現はないにもかかわらずだがこの行間の表現力がすごいところなのかあとラストがこんな感じだったとは解説を読むと本書は一般的には心理小説というものらしい三田誠広さんは耽美小説(幻想小説の1ジャンル?)と括っていて僕にはそっちのほうがしっくりくる気がするけども幻想的な女性像を描いているということかなこれまた注解によると主人公の島村は作者自身ではなく男としての存在ですらないというヒロインをうつす鏡のようなものとのこともともと幻想のヒロインありきで作られた小説なのだなどうりで島村の台詞はだんだんとハーレムアニメの主人公の台詞のように空虚になってくると思ったのだよ。 sin embargo、鏡があってこそヒロインの美しさが際立つという気もする再び巻末の解説に書いてあったようにこのような傍観者的な目を持つ人物を登場させる作風が作者のスタイルなのかしら初心者の僕には分からないのであったこれが日本文学の代表作なのかぁ

Triste sonido de la luz y el techo

耕 治人 (Escrito por)Kodansha (Casa editorial de) / 講談社文芸文庫1991年5月10日 (Fecha de lanzamiento)Versión Kindle (Formato) 所謂命終3部作が収録された短編集だという著者は千家元麿さんという詩人に師事していたそうで千家さんの作品と思い出から師について読み解く作品が2作あと著者の私小説が4作載っていた淡々とした中に作者の人生の喜びと悲しみが感じられる静かな作品という印象だったな表題作はある日著者の生涯を貫いた「一条の光」についてと妻との最晩年の日々を描いた3部作の1篇だどちらも僕の心には感じるものがあった人間だれだってこれだ!と思うことにぶつかるものなのだ。3部作は著者が80歳になる直前から81歳で他界するまでの2年間に書かれたようで認知症老々介護デイホーム老人ホーム入院…と高齢化社会の現在の問題を先取りしたかのような時代性が感じられたラストで夫婦が再開する場面は会うことができてよかったなぁと思うこの本を読んで僕が今まで名前もよく知らなかったとある人の人生を垣間見た感じがする無数の人がこの世界にはいるわけだが人間という存在一人一人の人生には重みがあるな

Registros de locura

貫井 徳郎 (Escrito por) 東京創元社 (Casa editorial de) / 創元推理文庫 2009年4月5日 (Fecha de lanzamiento) Edición de bolsillo (Formato) 映画化もされたというミステリー小説理想の家族に見えた一家が事件に巻き込まれる隣人友人らが語るエピソードを通して浮かび上がる彼らの人となりそして事件の真相は… 読みやすくて僕は一気に読んだ著者が描く人間関係のドロドロ感というか裏がある感じが気になって読み進めてしまうのかもしれない読んだあとはちょっと人間不信になると思った社会は僕が思っている以上に割り切れないモヤモヤした感じなのだろうか

Cold blooded

トルーマン・カポーティ (Escrito por) / 佐々田 雅子 (Traducción) Shinchosha (Casa editorial de) / 新潮文庫 2006年6月28日 (Fecha de lanzamiento) Edición de bolsillo (Formato) 5年余りの綿密な取材をもとに書かれたノンフィクション・ノヴェルだという。 600ページくらいでボリュームがあったアメリカのカンザス州で実際に起きた殺人事件について書かれているどんどんエスカレートしていく犯人たちの行動が怖かったありきたりだが犯罪はよくないな被害者とその家族の苦しみはもちろんのこと加害者家族も不幸になってしまう犯人たちが不幸な境遇に生まれたのは分かるがやってしまったことを考えると極刑は妥当だと思った人が十分社会化されるためには幼少期の環境教育が重要なのかもしれない。 El resto、ペリーがドン・カリヴァンからの手紙を受け取るところはよかったが序盤で登場していた教戒師の書記ウィリー・ジェイはどこに行っちゃったのだろうと少し思ったそれほど親しくはなかったのか皆が平和で楽しいそんな一生を送りたいものだ

Donde las estrellas nacidas

マイケル・カニンガム (Escrito por) / 南条 竹則 (Traducción) Shueisha (Casa editorial de) 2006年10月1日 (Fecha de lanzamiento) Libro (Formato) 現代アメリカの実力派作家の作品だという本小説。 3章から成っていてニューヨークの過去現在未来が描かれている幽霊物語?スリラーSFとそれぞれのジャンルも多彩だどれも甲乙つけがたい… 本書は9.11以後の悩めるアメリカが生んだ物語らしい確かに読んでいると事件を想起させる場面が出てきてその影響を感じさせられた映画化もされるのかしら。 Además、何度も引用されるのはウォルト・ホイットマンというアメリカの幻視家詩人の詩「草の葉」という作品からの引用なのかな彼が書いていた詩は合衆国そのものと言ってもいいと本書に書かれていた。 No sé que、有名な人みたいだ

Gentile

カミュ (Escrito por) / 窪田 啓作 (Traducción) Shinchosha (Casa editorial de) / 新潮文庫 1963年7月2日 (Fecha de lanzamiento) ペーパーバック (Formato) なんとなくこの小説を読み返した通常の論理的な一貫性が失われている男ムルソーを主人公に不条理の認識を追求した作品だという読んでいると僕はムルソーに感情移入しちゃって彼がそんなにひどい人間だとは思えないのだけどな彼が自分の行為の結果について裁かれるのは仕方ないけどもこういうとき愛する存在がいたり優しさに触れた経験があるかどうかが僕は大事だと思っていて彼も愛や優しさを知っていたらよかったのにそうしたら物語は変わってきただろう本書の舞台はアルジェリアのアルジェというところらしい地中海ってやつですなアルジェの永遠の夏かよいですねぇ。 El resto、巻末の解説に描かれていたがカミュは実存主義者ではなかったのだな

Sonrisa de la gente

貫井 徳郎 (Escrito por) Empresa de negocios en Japón (Casa editorial de) / 実業之日本社文庫 2015年10月3日 (Fecha de lanzamiento) Edición de bolsillo (Formato) ラストが印象的なミステリー小説理解不能な事件の真相を探る主人公がたどり着いた真実とは… 仁藤氏みたいな人が自分の周りにいたら確かにこわい。 El resto、「三ツ沢氏はチキンだなぁすぐ警察に電話すればいいのに。。」と僕ははじめ思ったが一概にはそう言えないか三ツ沢氏には妻子がいるのだ二の足を踏んでしまったのも分かる。 Según el comentario de、著者は社会的なテーマに切り込むミステリー作品を書いているみたいだ人はわかりやすいストーリーを聞いて安心するというのはそうかもしれないなそして現代社会における人間関係の変容か考え出すと難しいいろいろと考えられているのだな

新装版 パン屋再襲撃

村上 春樹 (Escrito por) Bungeishunju (Casa editorial de) / 文春文庫 2011年3月10日 (Fecha de lanzamiento) Edición de bolsillo (Formato) 6篇の作品が収録された短編集全体的にリアルなのかリアルじゃないのかよく分からない幻想的な感じそしてアダルト的描写が多い気がする僕がおもしろかったのは表題作かな本書に収められている「ねじまき鳥と火曜日の女たち」という作品は「ねじまき鳥クロニクル」の原型となった作品なのだな読んでいるうちに昔の記憶がおぼろげながらよみがえってきた高校生の時にねじまき鳥クロニクルを読んだが詳しい内容はもう覚えていないな~

すべてがFになる

森 博嗣 (Escrito por)Kodansha (Casa editorial de) / 講談社文庫1998年12月11日 (Fecha de lanzamiento)Edición de bolsillo (Formato) 孤島の密室を舞台にしたミステリー小説気になってこの著者の作品を読んでみた本書は犀川創平と西之園萌絵が活躍するシリーズの第一作でこのシリーズは全十作らしい。Además、その他にも多くの作品を執筆しているみたいだな著者が工学部の先生ということで理系な感じの小説だったコンピューターとかロボットプログラム音声認識VRウイルスなどの要素が登場していたもともと本作は1996年に刊行されたそうで時代設定は1994年だとか僕の知識が浅いだけかもしれないが、20年以上前の事なのに内容が新しいなぁと思い楽しく読んだラストを読むと分かったがあの人物は再び登場しそうだな。 Hablando de eso、プログラミングで整数型を意味するIntegerはインティジャ(インテジャー?)っていうんだな僕はずっとインタゲーだと思っていた

闇の中の男

ポール・オースター (Escrito por) / 柴田 元幸 (Traducción) Shinchosha (Casa editorial de) 2014年5月30日 (Fecha de lanzamiento) Libro (Formato) 著者が9・11を初めて小説の大きな要素として描いた作品みたい巻末の訳者あとがきを読むと著者はニューヨークのブルックリン在住ということで事件から受けた衝撃が大きかったことが想像できる僕は知らなかったがその後のアメリカでは多くの作家が9・11を感じさせる作品を発表しているのだな本書の内容は次のような感じある男が目を覚ますとそこは9・11が起きなかった21世紀のアメリカ代わりにアメリカ本土で内戦が起きているという… 現実と虚構が混ざりあっていく様を感じた。 Otro、小津安二郎監督の東京物語について述べられたり物語の物語が存在したり主人公の祖父と孫娘の間で家族の秘密が語られたりする(実のところ僕は東京物語を見たことがない) そして最後に明らかになる悲劇は、9・11当時のアメリカの政権に対する作者の怒りが表されているのだろうかでも政治的な主張を込めるだけでなく作品として全体的にバランスよく昇華されているところがこの著者らしさなのかなと思ったまぁ訳者あとがきを読めば僕の書いたようなことはうまくまとめられているわけで訳者の人もすごい

Orgullo de los muertos y la cría

Kenzaburo Oe (Escrito por) Shinchosha (Casa editorial de) / 新潮文庫 1959年9月29日 (Fecha de lanzamiento) Edición de bolsillo (Formato) 6短編が収められた作品集著者は日本人で2人目のノーベル文学賞受賞者なのだな江藤淳氏の巻末の解説によると「死者の奢り」は著者の文壇的最初の作品で「飼育」では芥川賞を受賞したらしいこれらの作品を通じての一貫した主題は”監禁されている状態閉ざされた壁のなかに生きる状態を考えること”であったという本書に登場する死体処理室療養所外国兵という要素はそのような状態を表していたのだろうか死者の奢りは死体洗いのアルバイトという噂のもとになったという話をどこかで見たことがある実際のところこの仕事は存在しないんだっけかということは著者は自らの想像力でリアリティがある作品を構築したわけで作者の想像力の豊かさを僕は本書から感じたなこの前読んだ本によると筆者は寓意や象徴性を織り込んだ幻想的なイメージをリアルな描写の中に挿入するという独特な手法を持っているみたいまた解説には大江氏の文体が論理的な骨格と動的なうねりをもつ新しいものだとも書かれていたそう言われればたしかにそういうものかという気がする論理的でないと作品がリアルっぽくないだろうし波のようなうねりも文章から感じるような~

América paredes

小松 左京 (Escrito por) Bungeishunju (Casa editorial de) / 文春文庫 1982年5月25日 (Fecha de lanzamiento) Versión Kindle (Formato) 6編の作品が集められた短編集。 SF、Misterio、ホラーといった多彩な内容だった僕が面白かったのは本書のタイトルにもなっている「アメリカの壁」と「幽霊屋敷」という作品かなアメリカの壁はベトナム戦争後の物語であるアメリカが白い霧の壁に完全に覆われ外部との接触が一切不可能になるというSF作品だ「アメリカはたった一国でも生きのびるだろう…」 国内で囁かれる静かなスローガンアメリカに閉じ込められた日本人の主人公は状況を不審に思い調査を始める… 2017年にトランプ大統領が誕生したことで本作が再び注目を浴びたという。 Sin duda、壁というキーワードが登場するしトランプ大統領が標榜するアメリカ第一主義を予見していたかのような内容だったアメリカが内向き志向になることで却って超大国アメリカの世界に及ぼす影響の大きさというものを感じたな幽霊屋敷は巻末の解説によると著者お得意の消失ものだという山登りの最中突如として神隠しのように消えてしまった大学生その謎を探偵が探っていく途中けっこうこわかった

Fantasma de Lexington

村上 春樹 (Escrito por) Bungeishunju (Casa editorial de) / 文春文庫 1999年10月1日 (Fecha de lanzamiento) Edición de bolsillo (Formato) 著者の7つの短編が集められた本高校生くらいの時に読んだことがあったが再び読み返した。 Fantasma de Lexington—友人の古い屋敷で留守番をする主人公の不思議な体験 緑色の獣椎の木の根元から突然現われた緑色の獣のかわいそうな運命 沈黙ハードな中高生時代を送った大沢さんの回想 氷男氷男と結婚した女性の話 トニー滝谷トニー滝谷の孤独な人生の話 七番目の男七番目の男が語る恐怖より怖いものとは… めくらやなぎと眠る女病院に行くいとこに付き添った主人公が8年前を追想する どの作品もふと考えさせられるような読後感でおもしろかったな