ロラン・バルト (Written by) / 沢崎 浩平 (Translation), 萩原 芳子 (Translation)
Mizu Shobo (Publishing House)
1989In April, (Release date)
Hardcover (Format)
有名な哲学者、批評家であるらしい著者の作品。
知識が浅い僕は全然知らなかった。
本書は4篇のテクストから成っている。
故郷バイヨンヌの風光と思い出を語った「南西部の光」とモロッコでの見聞を記録した表題作が僕は印象に残ったかな。
かの地はきっと良い気候なのだろうな。
巻末に書かれていたが、著者は小説でもエッセイでもない第3の形式ロマネスクを探求していたみたい。
そのもっとも重要な構成要素が偶景(アンシダン:incident)と呼ばれるものだとか。
偶景の代表的な事柄は「今日の天気」なんだ。
フランスの思想家はいろいろ考えるものだ。
深遠だ。
Related Posts
- a long day in June
- ゆとりの法則 - 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解 トム・デマルコ (Written by) / 伊豆原 弓 (Translation) 日経BP社 (Publishing House) 2001年11月26日 (Release date) Hardcover (Format) 良い企業にはゆとりが必要で中間管理職も必要だというようなことを書いている本。 組織の再生つまり、学習と変化は組織図の階層の中間の空白部分で起こるという。 印象に残ったことをメモしておく。 マトリックス経営の仕事の切り替えに伴うロス リスターの法則 まちがった管理の法則 目標管理はやめろ テーラーリズムを超えて 信頼関係を築くための親たちのルール 変化のタイミング 学習プロセスの典型的なモデル リスク管理の必要性 管理者が管理の挑戦から逃避して低レベルの仕事をすべきではないという考えを読んで、そういうものかと思った。
- The Performance of Contemporary Thought 難波江 和英 (Written by), Itsuki Uchida (Written by)Kobunsha (Publishing House) / 光文社新書2004年11月20日 (Release date)Kindle version (Format) 前書きによると、本書は現代思想をただ概説するのではなく、現代思想をツールとして使いこなす技法を実演(パフォーマンス)するものだという。 というのも、イギリスやアメリカでは思想を人間の共有財産と見なし、思想を実践する姿勢があるらしい。 この本で取り上げられている思想家は、フェルディナン・ド・ソシュール、ロラン・バルト、ミッシェル・フーコー、クロード・レヴィ=ストロース、ジャック・ラカン、エドワード・サイードだ。 大学3〜4年生が対象らしいが、ソシュールとレヴィ=ストロース以外の人を知らなかったので勉強になった気がする。 内容は分かりやすく面白かった。 But、僕的には文量があって読むのが大変だった。 超絶的難解さを持つというジャック・ラカン理論を本書の著者のおかげで少し読むことが出来、Interesting。 本章で挙げられたカミュの異邦人の読み方はきれいに整理されていてなるほどと思った。 おそらくカミュ自身も自分が発信しているメッセージに気がついていなかったらしい。 エドワード・サイードの章のテクスチュアルな姿勢というものも僕は腑に落ちた。 せっかく学んだことだから自分でも実践してみようと思うのだが、適切な作品が思いつかないな。