
亀井 勝一郎 (Written by)
Shinchosha (Publishing House) / Shincho Bunko
1953April 7 - (Release date)
Bunko (Format)
飛鳥時代から奈良時代にかけての飛鳥・白鳳・天平文化。
本書はその古寺、仏像などを巡る歴史、宗教、美術書であり、旅行記でもあるとのこと。
おもに昭和12年から昭和17年頃にかけて書かれたみたいだ。
難しい部分もあったが勉強になった。
飛鳥時代といえば聖徳太子。
著者は聖徳太子に思慕の念を抱いているのだ。
太子はすごい。
斑鳩宮-書簡という章では、博物館と無智について著者の考察が述べられる。
博物館的に事物を比較鑑賞し、知性をもって捉えるのでなく、ただ無智に帰依すること拝むことが必要ではないかという。
仏像というのは鑑賞するものでなく拝むものか。
そういう視点は大事だな。
中宮寺-微笑についてという章も印象に残った。
著者が思想について考察している。
他人の思想を真似するのでなく、稚拙でも自ら額に汗して得た思想が欲しいと著者は言う。
僕は本などで得た他人の思想を振りかざしていないだろうか…と考えさせられた。
Related Posts
- A result of making a toaster from scratch トーマス・トウェイツ (Written by) / 村井 理子 (Translation) Shinchosha (Publishing House) / 新潮文庫 2015年9月27日 (Release date) Bunko (Format) As a graduate school graduation work by the author who is a designer、He said he tried to make a toaster from scratch.。 put together the process、A study of human society? a book that said。 It was easy to see because there was a photograph of the color (some black and white) on it.。 なぜトースターを選んだのかは著者なりの2つの理由があるみたいだが、イギリスではトースターはそれほど身近で必要不可欠なものなのかな? 著者はトースターを分解してみて、最小限、鉄、マイカ、プラスチック、銅、ニッケルの5つが必要と考える。 そしてそれらの原料を探すのだが、自分ルールを破っているところが僕は気にかかった。 鉄を溶錬するのに電子レンジを使ったり、プラスチックは既にあるものを溶かして再利用したりしている。 銅を抽出するのには電気分解したり、ニッケルについては硬貨を溶かしたのだ。 それだけ原料をゲットするのは大変だということなのだろうけど。 And、筆者は本書で次のように述べている。 個人の知識や能力と、専門家が作る製品の複雑さとの間にあるギャップは広がるばかりだ。僕たちが、身のまわりのものを自分たち自身の手で作ることができなくなってから、長い年月がたつ。少なくともそう思える。 (p.8) 僕もそうだなと思った。 僕たちはいろんな製品、パソコンや車などを日頃便利に使っているが、普通の人がゼロから材料を探してそれらを作れるかといったら、作れないだろう。 CPUとかメモリとかHDDを原料から作るなんて専門の工場でないと無理だと思う。 技術の発達で、専門家しか複雑な製品の中身を理解できなくなっているのかもしれない。 金属とかプラスチックとか、材料についても専門の企業が製造を行って供給してるんだろうし。 科学技術の進歩はいいことだけど、知識が膨大になって細分化されちゃってるのかな。 僕たちは自分の学んだことや仕事にしていることなど、限られた一部のことしか知らないんだなと感じた。 Well、その一部の知識をしっかりおさめた専門家になるのも大変なことだろうけどな。 筆者は結局9ヶ月かけて3060キロを移動し、約15万円(2012年のレートで)をかけてトースターを作った。 But、イギリスでは約500円でトースターが買えるという。 現代社会はすごいものだな。 はたして著者が作ったトースターが実際に動作したのかどうかは最後の章に書かれている。 世の中にはおもしろいことを考える人もいるものだと僕は思った。 筆者ががんばったということは伝わってきたな。
- The Melancholy of Bari ボードレール (Written by) / 三好 達治 (Translation) Shinchosha (Publishing House) / 新潮文庫 1951年3月19日 (Release date) Bunko (Format) フランスの詩人の作品。 パリの群集のなかでの孤独を半ば自伝的にしるした散文詩全50篇が収録されているという。 昔のパリの情景が浮かんでくるようだった。 僕の個人的な感想としてはけっこう読みやすかったかな。 特に前半部分がおもしろかった。 僕の印象に残ったのは、「老婆の絶望」、「芸術家の告白」、「剽軽者」、「愚人と女神」、「犬と香水壜」、「けしからぬ硝子屋」、「檻の中の女と気取った恋人」などなどだ。 「芸術家の告白」では秋の日の黄昏時の美しさ、自然の美について書かれている。 そして自然が芸術家を打ち負かすという。 今や天空の深さが私を狼狽させる、その清澄さが私を憤らしめる。 (芸術家の告白 p.14) 美の探究者である芸術家の悩みは深いんだな。 「剽軽者」では、新年の街中で、ロバに対しておどけて「よい新年を迎え給え!」と帽子をとってお辞儀したある男について書かれている。 著者はこの男について、ものすごく腹立たしい気持ちになったらしい。 ムチで駆りたてられながら健気に働くロバは、この男に一瞥もくれず、ただ自分の義務を果たすため進んで行ったという。 「愚人と女神」では、ある道化役者について述べられている。 筆者は女神像の前で涙する彼の気持ちを推測するのだが、そのなかで彼をバカにする。 「この私は、人間の中の最もつまらない、最も孤独な、恋愛も友情もなくしてしまった、その点では、最もくだらない動物よりもなお遥かに劣った者です。」 (愚人と女神 p.24) これには笑った。 道化師という存在は人から下に見られていたのかな。 「犬と香水壜」では香水の香りを気に入らず、糞便の匂いのほうを好む犬が民衆に似ていると言う。 これには考えさせられるな。 However,、犬を犬ころと呼ぶのはどことなくかわいい。 あとは貧しい者と富める者の格差についていろいろ描かれていた印象を持った。 主人公である著者?がガラス売りをいじめていたずらをしたり、貧民に殴りかかったりするというちょっと過激な描写も出てくる。 Well、この詩に書かれていることが全て本当にあったことなのかは分からないけどな。
- Fourth interglacial period Kobo Abe (Written by) Shinchosha (Publishing House) / Shincho Bunko November 27, 1970 (Release date) Bunko (Format) It seems to be a science fiction novel。 It was written in 1959.。 The Prediction Machine、Trying to predict everything about a man's future。 However, a man is involved in an incident ... The story that。 Suddenly、I was surprised when people talked about aquatic mammals.、It was tied to the meaning of the title.。 Interglacial period seems to refer to a period when the climate is temperate.。 The author is、It seems that he wanted to depict a future that appears in a break from the sense of continuity of everyday life.。 Beyond the future、It is nothing but a future society that appeared like a "thing"。 It's inherently cruel.、They say that we today cannot judge the future by saying that it is a utopia or hell.。 On the contrary、It seems that the future judges the present.。 If so、Rather than trying to change the future、Maybe we should think about how we should adapt to the future。 There are often stories about the protagonist resisting and struggling to change the future.、In this book、The future has crushed the protagonist。 It is said to be the death of a sense of continuity in everyday life.。 Because you never know what's going to happen in the future、I thought maybe I shouldn't be slumbering in my daily life.。