文学部唯野教授
大学教授唯野先生のけったいな日々の生活と文学理論の講義から成る小説。
1990年のベストセラーか。
文学批評について知りたくて手に取ったが分かりやすかった。
次の文芸批評論が書かれている。
- 印象批評
- 新批評
- ロシア・フォルマリズム
- 現象学
- 解釈学
- 受容理論
- 記号論
- 構造主義
- ポスト構造主義
やはり印象批評に終始してはいけないのだろうな。
フォルマリズムの「異化」、受容理論の「空所」、「準拠枠」、あと構造主義とポスト構造主義が記憶に残った。
新しい見方で文学を見ることができるかしら。
構造主義としてはノースロップ・フライ著「批評の解剖」という本があるらしい。
ストーリーはコミカルで、キャンパス内部は変なところだ。
象牙の塔というのか、まぁ楽しそうだけれども実際は大変なのだろう。
蟇目のような人の例もあるからな。
最終講で主人公が見た夢は思わず笑ってしまうのだが。