15編が収録されたエッセイ集。
著者の知り合いの多さ、読書家である様子が伝わってくる。
僕が特に興味をひかれたのは「君だけがしっている」と「赤や緑や青や黄や」かな。
前者では献辞についての話が書かれていた。
献辞とは本の冒頭によく書かれている「誰々へこの本を捧げる」というやつだ。
そこにはパターンがあるのではと著者はいう。
著者の分析は面白い。
後者は公衆電話の話。
今の時代は公衆電話を見つけるのが大変そうだ。
本書を読んで、著者が結婚していて子供もいるということを知り驚いた。
独身なのではないかというイメージを勝手に持っていたので。
あと、小島武さんの挿絵が僕は気に入った。
特にP.19とP.69、P.255の絵かな。
これらは鉛筆で描かれたものなのだろうか、表紙の装画もいいな~