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金閣寺

三島 由紀夫
新潮社 / 新潮文庫
2020年10月28日 (発売日)
文庫 (発行形態)

実際に会った事件をもとにした小説。

金閣寺
siamcop / Pixabay
https://pixabay.com/photo-3995910

1950年だ。
若い学僧の、ハンディを背負った宿命の子の、生への消しがたい呪いと、それゆえに金閣の美の魔力に魂を奪われ、ついには幻想と心中するにいたった悲劇との事。
著者はこういう小説を書いていたのだな。

美ということだけを思いつめると、人間はこの世で最も暗黒な思想にしらずしらずぶつかるのである。人間は多分そういう風に出来ているのである。
(p.62)

僕は金閣寺を見た事がない。
美しいのかしら。
清水寺には行った事があるな。
本作を読んでゴッホを想起した。
命を絶った天才画家だ。

あとがきには小林秀雄の論が書いてあった。
放火僧を他人とは感じておらず、評論文には汗の跡があるという。
著者も同じように感じたそうだ。
僕も思わずにはいられない。
僧侶の告白文という形をとって小説は書かれた。
社会小説なるジャンルだな。
僕も考えてみた。

第五回WBCでエラーをしてしまった選手。
チームはその影響もあって敗北を喫した。
彼は家族のサポートがあり復活を果たす。
再生と歓喜の物語。

続発する広域強盗事件。
主人公は被害者の無念を晴らそうと奮闘する。
犯人がフィリピンにいる事を突き止めた警察。
海外での大捕り物作戦が始まるのだった。

本書は作者の全青春の決算であったという。
青春という言葉がある。
アオハルとも言う。
それに騙されている風がないだろうか。
製旬というのが僕の若者時代だった。
栄華と徹夜だ。
未だ不惑とは言えない。
古希とも言える。
晴れの日は誰しも外出する。

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